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家族の事情
耐震診断結果を聞き、また家をリフォームするのは
無理らしいと気づいてからも、
ある程度名の知れたリフォーム業者さんに、
ダメもとで家を診てもらいました。
しかし、耐震診断士さんが言われたように、
リフォームするのは厳しいようでした。
彼らの言い分は、
「コンクリートブロック造の耐震性に不安を
抱いたまま、リフォームに踏み切るのは、
賢い選択とは言えない」というものでした。
まあもっともな話です。
じゃあ、コンクリートブロック造の家の耐震診断を
してくださる診断士さんはいないのか?と言えば、
そう!いないのだそうです
と言うか、この近辺にはそういう専門家はおられない
という話です。
どうも、私のような質問をする人があまりいない
のか、診断してもらおうにも、かなり特殊で費用
がかかるような話でした。
私の母は、現在91歳と高齢なので、
もし家を何とかするにしても、なるべく
身体的な負担をかけたくないと思って
いました。
高齢になってから、住環境を変えるのは良くない
場合がある事も知っています。
以前勤めていた病院では、入院をキッカケに
眠れなくなったり、せん妄や徘徊を始める
お年寄りを何人も見て来ました。
母が52年も住んで来た家です。
本人にしてみれば、子育ても、父との思い出も
全てがここにあるのです。
この事を重く見なければならないと思っています。
建て売り住宅か中古住宅か
そうは言っても、住んでいて不安な家をそのまま
放っておく事も出来ません。
災害はいつ我が身の事になるか、分からない
からです。
そして、冬は室内でも白い息を吐きながら
ダウンコートを着ていなければならないような
寒~い家ではなく、
暖かい家で、母に残された時間を過ごして
欲しいと思うのです。
母に出来るだけ負担をかけないようにするなら、
新築の建て売りを購入して引っ越すだけにするか?
はたまた新耐震基準をクリアしている中古物件を
購入して、耐震リフォームし、引っ越すか?
それとも一度引っ越して、家を建て直した後に
もと居た場所に帰って来るのか?
様々なメリット、デメリットを考えながら、
建て売り物件や、中古物件を観てまわりました。
建て売り物件や中古物件を購入する事の
デメリットは、
基礎工事や断熱、柱の太さ等、どんな材料を
使って建てられているかを覗き見る事が出来ない、
という事です。
見栄えのよさそうな、外壁や壁紙で覆ってしまえば
素人目には、全く判らなくなってしまいます。
また間取りや収納も、ある程度、自分の理想との
ギャップに目をつぶる必要が出てくるかも
しれません。
中古物件の場合は、白蟻駆除歴や、雨漏りなど、
過去のメンテナンス歴も気になります。
また、リフォームするにしても、
中古はやっぱり中古です。
お金をかけて、リノベーションしたとしても、
新品に戻る事はありません。
その事を考えて、どうせ建築に大きなお金を
かけるのならば、
注文住宅にして本当に良かったと、私は
思っています。
また、この家を壊して建て直す事にした場合、
一度どこかに引っ越す必要があり、家の解体
費用と滞在費用が、別途必要になります。
でも土地代が要らないのはメリットに
なるでしょう。
ただ高齢の母にとっては、間違いなく
身体的、精神的負担になります。
娘の私でも、二度引っ越さなければならない
と考えただけで、心が折れそうになるのですから。
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