エルブドプロバンスは、南仏のプロバンス地方由来のドライハーブミックスで、オーブンなどの加熱する料理に向いているハーブミックスです。
何だか難しそうに聞こえるかもしれませんが、実は原料となるハーブを、庭にひと株ずつ植えておくだけで、かなり簡単に上質なハーブミックスが作れます。
今 我が家の庭に生えているのは、
ローズマリー↓
秋に、収穫を兼ねて刈り込んだので、見た目が悪いですが 😅
タイム(レモンタイム)↓

オレガノ(グリークオレガノ)↓

だけです。
本来のレシピは、これに セージ、マジョラム、バジルなどが加わる事が多いですが、地域によって使われるハーブの種類も異なります。
バジルなどの亜熱帯地方のハーブは、発芽温度を見ながら、今から育てる事になります。
私は通常、更にペパーミントや、ディルシードなどをミックスして使う事が多いです。
経験上、多くの種類をブレンドした方が、それぞれの個性の強いハーブの特徴が抑えられて、マイルドで美味しい物が出来上がります。

ハーブ類の収穫は、主に梅雨入り前の初夏、または秋に行います。
初夏の場合は、梅雨の長雨で株が蒸れて痛まないように、風通しを良くする事と収穫を兼ねて行い、
秋は、初夏以降新しく伸びた枝葉を刈り込んで、風通し良く整えるため、また収穫を兼ねて行います。
ハーブ類は、地中海地方原産の物が多いので、日本のジメジメ気候は苦手な事が多く、特に風通しを重視する必要があります。
もう少し詳しく言うと、収穫する時は、雨降りや湿度の高い日を避け、お天気が2~3日続いた後、朝つゆが消える午前10時頃が理想とされています。
この条件が、ハーブの香気成分が最も高くなるタイミングなのです。
刈り込んだハーブは、枝ごと束ねて逆さまに吊るして乾かしても良いですし、
ザルや薄い段ボール、ネットなどに広げて、風通しが良く直射日光の当たらない日陰で乾燥させます。

くれぐれも、天日干しにしてはダメ🙅です。
その理由は、ハーブの持つ貴重な香気成分が、太陽の熱で飛んでしまうためです。
ハーブを乾燥する期間は、お天気や気温などにもよりますが、約1ヶ月くらいはかけた方が良いですね。
こうしてパリパリに乾いたハーブは、手で葉っぱなどを、枝などからしごき落とします。
植物のアクなどで、指が黒く汚れるので、手袋をした方が良いかもしれません。

しごき落としたハーブは、保存瓶などに保存しておき、使う分量に応じてミックスします。
香気成分を含むハーブは、精油の原料植物である事が多いので、
精油と同じように、光や酸素、高温で徐々に劣化して行きます。(保存食全般にも言える事ですが)
ですから保存している瓶も、出来ればパントリーの中などの、あまり光が届かない場所に置くのが理想です。
エルブドプロバンスを作る時に、個々のハーブをミックスする時の割合は、基本的に全て同量でOKです。
同量だからと言って、きちんと重さを計量する必要はありません。おおよそで良いんです。😁
使っているうちに、自分の好みが分かって来ますからね。
ハーブミックスを、ミルなどに掛けて、パウダーにする事も出来ますが、収穫したハーブ全てをパウダーにしてしまうのはオススメしません。
何故なら、粉砕する事でハーブの断面が多くなり、香り成分が飛んでしまいやすくなるからです。
つまり、さっきの写真↑のように、ホールで保存しておき、必要に応じてスパイス瓶に移す分だけ粉にするか、
粉砕しないでミックスしておき、その都度手で崩しながら料理に加えて使うかですが、
私が最もオススメするのは、使う時に手で崩して使う使い方です。
それに手で崩した時に、あらためて新鮮なハーブの香りが立つので、とても良い感じになります。
さて、実際の使い方ですが、
例えば、鶏モモ肉をシンプルに焼くとすると、塩こしょうをするのと同量のハーブミックスをふりかけながら焼きます。
塩こしょうと同量なんて、多すぎないか?と思うかもしれまぜんが、大丈夫ですよ。👌
でもまずは、自分に合った使い勝手を探してみてくださいね。
いずれにしても、お料理をワンランク上の味わいにしてくれます。
このミックスを、スープに加えたり、オリーブ油と混ぜて、お肉やお魚をマリネしたり、
いろいろ使えて重宝です。
自宅にお庭がない方や、栽培が難しい方は、お店のスパイスコーナーで、
ローズマリー、タイム、セージ、マジョラム、ミント、オレガノを買って来て、全部混ぜ混ぜするというのも、良いかもしれません。
市販の「ハーブソルト」なるものより、格段に上質な物が出来ますので、試してみてください。
その場合、市販のバジルだけは、混ぜないでください🙅♀️ 何故なら、市販のドライバジルには、新鮮なバジルの香りが全く残っていないからです。
実は、自然乾燥したバジルには、新鮮なバジルと同じ香りが残る箇所があります。
それは「葉っぱ」ではありません。
ただ、この部分が採取できるのは、秋になってバジルが枯れてしまう頃なので、今入手するのは無理なんですが。😅
それは、出来た種子を覆っている、ガク(萼)です。
不思議な事に、そのガク(萼)にだけは、フレッシュバジルの香りが残り続けるんです。
以前私は晩秋に、バジルの萼の部分だけを保存瓶に集めておいた事があるのですが、
4年以上経過しても、乾燥して茶色くなった萼を指で潰すと、まるで生のバジルが生えているかのように、新鮮な香りが立ちのぼり、
驚いたものです。👀‼
また、その季節が来たら、写真と共に紹介しますね。
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